制作時間:2日
依頼内容:MOJIKAIの桜を使用したシーン作成。
使用ツール:Blender ,MOJIKAI

作品について
本作品はBlenderのジオメトリノードを用いて制作した、プロシージャルな桜の木です。
桜の柔らかく有機的な形状を、ノードベースの計算と構造的な設計で再現し、自然界で多くみられるフラクタル構造になるように心がけながら制作を行いました。
・フラクタル構造とは
図1のような全体を拡大すると、元の形と似た形が繰り返し現れるという特徴を持った構造のことです。

花びらや枝の配置にはランダム性と規則性をバランスよく取り入れ、密度感や配置、桜が咲く量と種類など様々なことが調整できるようになっており、自然とアルゴリズムが調和するようなプロシージャルモデルとなっております。
TreeGeneratorの作成
今回の桜の木の作成に当たってノードでどのように表現すればよりリアリティのあるプロシージャルな桜の木が作成できるかが課題でした。
それにあたり三つほど着目したことがあります。
①自然界にある樹々はフラクタル構造になっている。
②フラクタル構造になっているということは一つの枝パーツを作成しそれらを段階的に生やしていけばよい。
③葉(花)の向きは基本的に表側が上側を向いており、角度は枝から見たときに垂直以上に幹側に向くことはあまりない。
上記の①②から枝ノードグループを作成しそれらを連続で接続することでフラクタル構造の再現を致しました。
③については枝につく葉の角度に制限がかかるようにノードを組むことで、葉の密度や葉の角度等を変更することが可能なノードになりました。



FlowerGeneratorの作成
今度問題になったのは花(葉)をどのように作成するかについてです。
花自体を作成しようと思うと様々な作成方法、
「全体をノードで作るのか一部をオブジェクトで作るのかどうか」「どこまでの花を対応したものを作成するか」「ポリゴン数&オブジェクト数をどのように抑えるか」など様々な問題がありましたがこれらも、画像2のように、「花びら、茎と葉、がく、雄しべめしべ」に分け、ノード作成をしそれらを組み合わせることで様々な形を一つのノードグループで制作することができるようになりました。